見積もりがほぼ固まった所で、プロによる大木の伐採・伐根に入ります。
なるべく樹は切らない予定ですが、計画地が松林の先の川沿いに面し
ている為、資材の搬入路の確保の必要があります。ここはそのまま、電
気・電話・水道・CATV等のライフラインの経路としました。当初は、景観
も配慮しこれらの地中埋設も計画したのですが各種の制約と費用の関
係で、断念しました。その代わり敷地内に立てる電柱はその数を減らし、
且つ目立ちにくい所に設置しました。
背の低い雑木の伐採は素人にも道具があれば出来ますが、さすがに高
さ10mを越えるような木は電線に掛かる恐れや、思わぬ方向に倒れる危
険があるため、プロの手に委ねました。また、伐根も怠ると基礎工事に影
響が出たり、配管の不具合に繋がる為ここでしっかりと行います。
こうして倒された木は材木市場に運ばれ、構造材や下地材として利用し
て頂きます。そうする事で、切った木を無駄にする事無く済みました。
しかし、話を聞くとここ最近は安い外材の影響で、切り倒されたまま(搬出
にかかる手間の方が大きいので)になるケースもあるようです。建築に携
わり、木を使う立場としては考えさせられる問題です。
※松の木に巻いた赤いテープは『伐採しないで残す』という意味です。