事務所兼自邸の建設地は安曇野の烏川のほとりの松林の中にあります。
この松林は長年にわたり人の手が入らず、整備のされていない雑木林で
した。その結果、松は細く曲がりくねった弱いもので、冬のちょっとした雪
で倒れてしまうものもありました。また、他にもクヌギやブナ、クリ等の広
葉樹がありましたが、先述の細長い松が日光をさえぎる為生育の中々進
まない樹ばかりでした。
計画にあたり、建物の位置する所では必要最低限の樹は切るようにし、そ
の中でも広葉樹はなるべく残し、生育の難しそうな樹やこの先倒れる危険
がある樹は倒し、整備するようにしました。また予算の都合上、住みながら
整備出来そうなものはこの先少しづつ住人の手で行う事としました。
写真は上棟時や資材搬入時には少し邪魔になりそうでしたが、アプローチ
から絶妙な位置にある為、職人さんの理解を得て残した【やまざくら】です。
春になり、少しづつ芽吹いてきました。